お子さんが2名以上いらっしゃる場合、きょうだいでも特に上の子、第1子に対して「ついイライラして怒りすぎてしまう」ということはありませんか?
サロンの講座や、個人的な相談を受ける中で、結構お聞きするのが
「同じことをやらせても、下の子には自由にやらせてやるのに、上の子にはつい厳しくなって怒りすぎてしまう」
というご相談です。
正直なところ、わたしも「上の子と下の子でかける言葉が違ったな」「上の子にちょっと厳しすぎたかな」とハッとすることが少なくありません^^;
こちらでは、
「つい上の子にイライラと怒りすぎてしまう」というママに
上の子に怒りすぎない考え方
をご紹介したいと思います。
目次
上の子を怒りすぎないようにする5つの考え方
下の子にはおおらかに接することができるのに、上の子にはついイライラ怒りすぎてしまいませんか?
下の子は、上の子の経験から、ある程度目標値が明確になっているから、目標が高くなりすぎないのかもしれません。
けれど、第1子は親も初めての経験ばかりで、目標のイメージがあいまい。
それで、上の子なりのゴールを明確に設定できず、 つい「この子はもっとできる子なのではないか」と期待をかけてしまって、 目標のハードルを上げてしまうのかもしれませんね。
以下、上の子を怒りすぎないためのポイントをご紹介します。
上の子のできているところに注目する
つい上の子を怒りすぎてしまう場合、上の子のできていないところにばかり目が行きがちになってはいないでしょうか。
以前、「(小学校低学年の第1子に対して)いつも”勉強しなさい!”って怒ってしまう」とおっしゃるママさんがいらっしゃいました。
でも、よくよく話を聞くと、「計算教室に通っていて、毎回お教室の宿題は仕上げて行っている」そうなんです。
「なんだ、勉強してるじゃないですか^^;」
とわたしがお返しすると、彼女もハッとしたような表情で、
「あれ?ほんと。勉強してますね^^;」
とおっしゃっていました。
親バカと言いますか、上の子ほど、ひとつ達成すると、「この子はこのことができるんだ。じゃあもっと上に行けるのではないか」と、上へ上へと期待してしまうのかもしれませんね。
きょうだい気質の傾向としても、特に第1子は、「下の子に取られたママの愛情や関心を取り戻そうと、”もっと頑張らなきゃ褒めてもらえない”と目標を高く高く設定して頑張りすぎる傾向」にあります。
上の子の能力に可能性を見るのもいいですが、その前に上の子が「すでにできているところ」に注目して、上の子にもフィードバックしてあげると、上の子の自信にもつながるのではないでしょうか。
そうすることで、ママ自身も、我が子が誇らしくなって、イライラと怒りすぎることも少なくなるかもしれません。
上の子の成長に注目する
上の子に対して、ついやってしまうのが、「他の子と比べる」こと。
上の子ほど、その年齢の子供の成長発達の基準が経験としてありません。
だから、「子どもによって、成長スピードや、得意不得意はあるもの」とわかってはいても、周りの同じくらいの年齢の子の話を聞くと、つい「うちの子はそんなことまだできない」「この子大丈夫なのかしら…」と不安になってしまいますよね。
そんな時は、
「”よその子”と比べるのではなく、”過去のその子自身”と比べてみる」
のがおすすめです。
例えば「習い事(例えばダンス)で覚えが遅いみたい」と不安になって、つい「もっと練習しなさい!」と怒りすぎてしまう場合。
例えば1年前のその子と比べてみると、覚えられたこと、できるようになったことはたくさんあるはずです。
もしかしたら、周りに比べると成長は遅いかもしれませんが、過去の上の子自身と比べてみると、上の子が上の子なりに確実に成長していることがわかると思います。
ぜひ、そういった「上の子自身の成長」に注目してあげてくださいね。
”上の子は○○なもの”を考え直してみる
例えば、
「上の子は、下の子に優しくするものなのに、いつも下の子におもちゃを譲らなくて泣かせるので、怒ってしまう」
といったケース、よくありませんか?
「上の子は下の子に優しくするもの」
割とママたちに当たり前のように浸透している考え方のように思うのですが、本当にそうでしょうか?
上の子だって、なりたくて上の子になったわけじゃありません。
上の子だって、大事にしたいもの、譲りたくないもの、あるんじゃないでしょうか。
お姉ちゃん(お兄ちゃん)の〇〇ちゃん(くん)じゃなくて、ただの〇〇ちゃんとして見てみたら、どうでしょう?
○○ちゃんは、ただ「そのおもちゃが大事で、弟妹に貸したくない」だけではないですか?
○○ちゃんが譲れないのも、無理はないと思えたりしないでしょうか。
上の子に真に望むことを意識する
上の子ほど期待をかけてしまいがちだったりしませんか?
その分、期待を裏切られるとついイライラ怒りすぎてしまうということもあると思います。
そんな時は、ママが上の子に「本当は何を望むのか」を意識してみるのもおすすめです。
例えば、勉強に関する期待だけでも、
- テストで毎回100点を取る子になってほしい
- 学校の勉強になんとか追いついていければいい
- 勉強できなくても、学校に楽しんで通えていればいい
こんな風に、いろんなレベルがあると思います。
「テストで毎回100点を取る子になってほしい」のであれば、もしかしたら家庭学習だけでは足りず、塾に通う必要があるのかもしれません。
逆に、「学校の勉強になんとか追いついていればいい」「学校に楽しんで通えていればいい」のであれば、もしかしたらすでに目標達成できていて、イライラと怒りすぎる必要はないかもしれません。
一度、パパママが上の子に何を望んでいるのかを意識してみてください。
どうするか決めるのは上の子自身と意識する
親としては、子供が失敗しそうな場面を見ると、つい「苦労しないように」と先回りして口を出したくなりますよね。
上の子ほど、その気持ちも顕著です。
でも、例え失敗したり苦労したりするとしても、上の子はそこから何かを学びます。
自分の経験から、上の子なりの対策を練ります。
経験者として、上の子にアドバイスをするのは有りだと思いますが、最後にどうするか決めるのは上の子自身です。
親が「ほら、言ったじゃない!」と必要以上に責任を感じることはありません。
「なるほど、○○すると、こんなことになるんだね」
「じゃあ、次はどうしてみる?」
って、一緒に初めて取り組むつもりで、サポーターのスタンスを取っていれば、イライラ怒りすぎることも少し減りませんか?
我が家の上の子事情
実は、わたし自身、2人きょうだいの上の子です。
そして、小さい頃は、特に厳しい家庭ではありませんでしたが、普通に「お姉ちゃんなんだから」と言われて育ちました。
だから、我が家の長女がどんな気持ちを抱えているのか、理解できる気がして、なるべく「お姉ちゃんなんだから」という言葉は使わないようにして育てたつもりでした。
それでも、気がつくと長女は、いつの間にか私の顔色や周りの意向ばかり気にして、我慢して、頑張りすぎる子になっていました。
「間違っちゃいけないんでしょう?」
「大変でも頑張らなきゃ!」
そんな風に長女が泣きながら言っていたことが、アドラー心理学を学ぶきっかけのひとつでした。
我が家には、自分の希望をストレートに通そうとする年中児の次女と、「待つ」「譲る」なんて知りもしない1歳児の三女がいます。
3人で何か諍いごとが起こると、結局長女が折れて、事態が落ち着くということが少なくありません。
でも、長女もただのひとりの子供。
その場を平和に過ごそうと、たくさん我慢しているのだと思います。
だから、わたしも、長女が「譲りたくない」と言っている時は、「そうだよね」と返して、「長女ちゃんも譲りたくないって」と言って、場を見守ることにしています。
逆に長女が譲ってくれた時は、「ごめん、正直助かった。後でなんとかするから待ってて」と言って、「でも、嫌な時は嫌と言っていいんだからね」とハグするようにしています。
まだまだ試行錯誤ですが、すでに家族のために頑張ってくれている長女が、少しでも自分に自信を持って、我慢しないで過ごせるように関われたらなと思っています。
上の子をイライラ怒りすぎない考え方|まとめ
- 上の子のできているところに注目する
- 上の子の成長に注目する
- ”上の子は○○なもの”を考え直してみる
- 上の子に真に望むことを意識する
- どうするか決めるのは上の子自身と意識する
「上の子をイライラ怒りすぎない方法」
いかがだったでしょうか。
「あ、今の怒りすぎたかも」と気付いて後悔するのは、いつもイライラと怒った後^^;
できれば、上の子に怒りすぎない方法を意識して、上の子にも、必要以上にイライラしたり怒ったりしないで、おおらかに接したいものですね。