子どもが幼稚園や保育園に通うようになると、親としては肩の荷が減ってホッとしますね。
その一方で、「行きたくない!」と大泣きで登園拒否する我が子への対応に、朝から「ぐったり疲れた…」というパパママは少なくないのではないでしょうか。
かく言う我が家も、長女次女とも登園拒否のひどい時期があり、頑張って連れて行くか、休ませるか、どう対応したらいいか、毎回とても悩みました。
今回は、同じように我が子の登園拒否に悩み疲れたあなたに、
我が家の3姉妹の子育て経験や周りのママたちの話、アドラー式コミュニケーション術から、
子どもの登園拒否に疲れたとき、親はどう気持ちを切り替えていったらいいか
について、ご紹介したいと思います。
目次
激しい登園拒否! もう疲れた…
我が子の登園拒否に疲れた保護者の方に、まずは我が家の次女さんのお話をさせて頂きますね。
登園拒否に疲れた:我が家の場合
彼女は、幼稚園の年少さんだった去年、6月から3月頃まで、毎週1回はお休みしていました(-_-;
入園したての頃は、5月いっぱいまでお休みしなかったんです。
「幼稚園は行くものだ」と、小学校に出かけていく長女に続いて、スムーズに着替え、スムーズに出ていったものなんですが・・・
それが、長女の運動会の振替休日をきっかけに爆発!
まるで、パンパンに張り詰めた風船が、針の一刺しでパンッと割れるように、その日以降、登園拒否が始まったのです。
毎朝、
「おかあさんとずっといっしょにいたい~(TOT)」
と、玄関でも、幼稚園で先生とあいさつするときもべそべそ。
夏休みは幼稚園に行きませんでしたが、夏休み明けたらまたべそべそ(-_-;
特に9月は、「行きたい」とご機嫌で行くより「行きたくない」と朝グズグズすることのほうが圧倒的に多かったです。
週末明け、連休明け、長期休み明けは特にドキドキ
我が家の娘たちや、周りの子どもたちを見ていると、
- 週末明けの月曜日
- 連休明け
- 長期休みの後
に「行きたくない!」が始まる子は少なくないのではないでしょうか。
お仕事をされている方は、「今日は行ってくれるの?」と、前日からドキドキ不安に思いますよね(わたしがそうでした^^;)。
登園拒否に疲れた時の乗り切り方|考え方編
がんばって行かせるにせよ、思い切って休ませるにせよ、それまでのやりとりに、親はぐったり疲れてしまいますよね。
実際に登園拒否があったときにどう考えると気持ちが切り替えやすいのか、それぞれ考えていきたいと思います。
頑張って行かせた時にどう考えるか
子供が登園拒否するとき、頑張って行かせた場合は、
- バイバイするまではイヤイヤながらも、行ってしまえば楽しんでくれる
- 時が経てば慣れてくれる
こういったパターンが多いです。
お子さんが泣きながら登園した場合も、お迎えの時に園での様子を先生に聞いてみることにして、とりあえずドンと構えて、自分の時間や仕事を楽しんではいかがでしょうか。
休ませる時: 登園拒否をどう考える?
逆に、子供が登園拒否した時に休ませる場合。
保育園は、親の仕事を中心に考えますから、休める時に休むことは、園側もむしろ前向きに捉えているような気がします。
子どもにも、いかに重要な仕事の日に行ってもらうか、で毎日考えませんか?
一方、幼稚園は、どちらかというと「休まずに通いましょう」という雰囲気を感じている方が多いように感じます。
学校などもそうでしょうか。
たぶん、わたしたちがこれまで学校や職場に通う中で、そう考えるようになったからだと思うんですが。
ただ、わたしは、今は幼稚園も小学校も、必ず行かなければならない場所とは思っていません。
むしろ、「幼稚園や小学校には、行きたくなくても行かなきゃいけないんだ」「休んじゃいけないんだ」と思い込むことになったら、もっと大きくなった時に、精神的に大きく体調を崩すようなことになるんじゃないかと心配です。
だから、むしろ
- 「学校には(職場には)どうしても行きたくないなら行かなくてもいい」
- 「逃げてもいい」
と思ってもらうほうでいいのではないかと考えています。
子どもに休みたい理由を聞いても、はっきりわかっていない場合も多いです。
でも、上のように考えたら、大事なのは理由ではなく、「休みたいと思う子どもの気持ち」です。
休ませる時は、園には上手にお話して、堂々と休ませたらいいのではないかと思います。
登園拒否に疲れた時の乗り切り方|親の気持ちの切り替え方編
ただ、そうやって子どもの選択を受け入れるものの、やはり次女さんの登園拒否が出ると、わたしの機嫌が悪くなっていました^^;
親は、ただの伴走者でサポーター。決めるのは本人。
頭ではわかっちゃいるけど・・・
ええ、わたくし、次女さんが登園拒否するたびにモヤモヤ、イライラしていました^^;
去年の次女さんも、朝の眠さはあるようだけど、別に体調も悪くない。
でも、朝ご飯を食べ終え、長女やパパがそれぞれ出ていくと・・・
静かにベソベソと泣き始め、ママにくっついて離れない(-_-;
なんてことが続くとね…。
やっぱり疲れます。
登園拒否にイライラする原因を探る
わたしの場合、子どもが登園拒否するときに感じるモヤモヤ・イライラの原因は、こういったことです。
- 周りのおともだちが毎日幼稚園に通っているのに、次女がそうでないから、次女はこの先もずっと幼稚園に楽しんで通うことができないんじゃ!?と不安
- 次女は、幼稚園が好きではないのか、好きではないのにこちらの都合で無理をさせて通わせているのかしら!?と思うと悲しい
- 次女がお休みすることで、わたしの頑張らなくていい、静かな時間がなくなるのが悲しい
- 次女のお世話をするために、頑張らなくてはならないし、やりたいことをする時間が少なくなるのが残念でならない
- 仕事をする時間が少なくなるので困る
- 「明日は行く~」なんて言ってるけど、明日もまた「行かない」って言うんじゃないの!?明日の朝もまた葛藤!?と思うとガッカリする
- 愛情不足なのかなと不安
こんな感じでしょうか。
原因がはっきりするだけでも、登園拒否への疲れやネガティブな気持ちは落ち着いたりしますが、もう少し、これらの原因をもとに、気持ちの切り替え方を考えていきましょう。
頑張っている自分を労ってあげる
登園拒否にモヤモヤ・イライラする気持ちを楽にするために、どうするか。
一番大事なのは、
自分を自分で労ってあげること。
朝から、子どものことを考えて、なだめて、試行錯誤して、悩んで怒ってイライラして。
イライラしてしまうのは、もう頑張れないくらい頑張っているからです。
わたし、充分頑張ってる。
もう頑張れない。
イライラしても仕方ない。
イライラしたっていい。
もう頑張らなくていい。
子どもを信じる
今の自分を労ってあげたら、次はモヤモヤ・イライラの原因にアプローチしながら、基から和らげてみましょう。
- 周りのおともだちが毎日幼稚園に通っているのに、この子がそうでないから、この子はこの先もずっと幼稚園に楽しんで通うことができないのではないかと不安。
- この子は、幼稚園が好きではないのか、好きではないのにこちらの都合で無理をさせて通わせているのではないかと思うと悲しい。
「この先もずっと楽しんで行けないかも」「明日もまた行かないって言うんじゃ!?」と考えるのは、もしかしたら”考え過ぎ”かもしれませんね。
先のことなんて、どうなるかわからないですから、確かに最後まで楽しんで通わずに終わる可能性もありますが、そうなるとは限らない。
でも、<strong>今は小学校も楽しそうに毎日行ってます
「幼稚園が好きではないのかも」という考えも、そう。
朝散々泣いて行った日も、お迎えに行くと、毎回「泣いてたのは朝だけで、あとは楽しそうに遊んでましたよ~」と伺います。
ここでひとつキーワード。
アドラー心理学では、”信頼”というキーワードがあります。
“信頼”とは、
相手がどんな行動をしようとも、相手の人格を無条件に根拠なしに信じる
ことです。
相手は、子どもでも同じです。
ひとまず、根拠もなしに、「この子もいつか、朝から「幼稚園楽しい!」「早く行きたい!」と笑顔で行ってくれるようになるはず!」と考えてみる。
「わたしたちなら、そのうちきっと、親子ともに穏やかに過ごせるようになる。なんとかなる!」と信じてみる。
わたしたちだって、例えば何かお出かけなり、勉強や習い事、新しいことに挑戦するときなんかを思い出してください。
「楽しそうだから行ってみたい(やってみたい)けど、楽しめるか不安だな。行けば(やれば)楽しいんだろうけどな」と思っているとき、
友人やパートナーに同じように不安げな顔をされたら、こちらも不安になってしまいますよね。
でも、もし友人やパートナーに「大丈夫だよ!あなたならきっと楽しめるよ!」と言ってもらったら、
「そうかな、私は大丈夫かな。うん、あんなに疑わない目で言ってくれてるもの、大丈夫かも!行ってみようかな(やってみようかな)!」って一歩踏み出せそうじゃないですか?
行った(やった)結果がどうであれ、一歩踏み出すことで得られることは大きいです。
「あなたなら大丈夫。幼稚園(保育園)、行けばきっと楽しいよ♪」
「でも、どうしてもダメなら、行きたい気持ちになれない日なら、行かなくてもいい」
「リフレッシュしたら、きっとまた幼稚園(保育園)で楽しく遊べるようになる!」
そんなスタンスではいかがでしょうか。
親も頑張らない
③こどもがお休みすることで、わたしの頑張らなくていい、静かな時間がなくなるのが悲しい。
④次女のお世話をするために、頑張らなくてはならないし、やりたいことをする時間が少なくなるのが残念でならない。
⑤仕事をする時間が少なくなるので困る。
これ、イライラの大きなポイントかもしれません。
登園拒否する子どもに「頑張らなくていいよ」と言って、イライラしちゃう時は、
わたしが「頑張っちゃってるとき」。
でも、子どもに「頑張らなくていい」と言ったなら、
私にも「頑張らなくていい」と言っていいんじゃないでしょうか?
子どもを休ませても、
- 子どものお世話はしなくていい。
- ビデオをずっと見せ続けて、私の時間を作っていい。
- お茶の時間を作って、子どもとおやつを食べていい。
- 幼稚園を休んでも、楽しくないと思わせていい(笑)
こんな風に。
わたしは次女が毎週のように休んでいた時、そうしてみました。
次女は、
自由にDVDを観て、
おやつをこっそり食べ、
わたしがパソコンをいじっている横でひとりでいつのまにかお弁当を食べている^^;
ちょっとかわいそうという意識がちらつきましたが、でも、私も次女に、いっさい口出ししませんでした。
行くと言った日はちゃんと行ってもらう
⑥「明日は行く~」なんて言ってるけど、明日もまた「行かない」って言うんじゃないの!?明日の朝もまた葛藤!?と思うとガッカリする。
アドラー心理学では、子どもをひとりの人間として尊重します。
先程言った通り、
自分のことなら、決めるのも子ども自身です。
でも、そのかわり、
自分が選んだ選択肢についてきた結果は、やっぱり自分で受け入れて頂きます。
ですから、「明日は行く」と言ったら、翌朝やっぱりグズグズしても、行ってもらいます(体調不良の場合は別ですが)。
毎朝登園拒否する我が子の様子に迷ってしまいますが、ここでまた休むことを許してしまうと、子どもは「こうやって小手先のことを言ってグズグズしておけば、自分の要求は通る」ということを学んでしまいます。
それは、親としても、望むところではないのではないでしょうか。
まだまだ小さな子どもたち。
お母さんから離れて生活することは、小さな子には、私たちが思うよりずっと大変なことなんだと思います。
でも、幼稚園に行ってくれるようになって、わたし、かなり楽になりました。
小学校前の教育は、親への子育て支援のウェイトが大きいのかもしれませんね。
もちろん、子どもも楽しんでくれたら万々歳ですが^^;
わたしが以前、外で仕事をしていた頃は、子どもが幼稚園や保育園に行ってくれなければ仕事ができませんでした。
だから、「今日は仕事だから、頑張って幼稚園(保育園)行ってね。明日はお休みだから休んでもいいよ」と言うことも多かったです。
けれど専業主婦になると、子どもが例え毎日家にいても、どうにかなってしまうから、行かせるほうの意識も迷いがちで。
でも、
「申し訳ないけど、今日は行ってほしい」
そんな風に、正直にお願いしてもいいと今は考えています。(&実践中♪)
それで、迎えに行ったら、
「あなたが幼稚園に行ってくれたから、お母さんは助かった。」
「あなたのおかげで休めたよ。」
「あなたも幼稚園で楽しく遊べたんだったら、お母さんはとっても嬉しい♪」
と伝えるのも忘れずに。
ちなみに、あくまで登園するかしないかを決めるのは本人ですから、
登園してほしいときも、「今日は行きなさい!」と命令するのではなく、
「今日は行ってほしい」と、あくまでお願いする口調で伝えるのがおすすめです。
親は子どもの心の安心基地:ドンと構える
⑦登園拒否は、愛情不足??
外の世界にスムーズに出ていけない我が子を見ていると、
「わたしの愛情が足りないから離れられないのかしら」
と悩むこともあるでしょうか。
いえいえ。
むしろ反対です。
ご自身はどうでしょうか?
外の世界で疲れると、家に帰りたくないですか?
仕事に行かず、家にいたいと思ったりしませんか?
充分休んで充電できたら、また外に行こうかなと思えてきませんか?
お子さんにとって、
その「家」が、あなたなのです。
あなたを心の安心基地に、
緊張する外の世界に出てみたり、
疲れた時は帰ってきて甘えてみたり。
子どもは、その繰り返しで外の世界に出ていくんだそうです。
疲れたり、頑張れない時にグズグズと甘えられる場所があるから、
外にも少しずつ出てみようかなと思える。
だから、
登園拒否する時、頑張って登園させるときは、
「安心基地のわたしがいるから大丈夫!どんと行っておいで!帰ってきたら、ハグして充電しよう!」
休ませてリフレッシュさせるときも、
「頑張ってる我が子に、思いっきり充電させてあげよう」
そんなふうに、親はドンと構えていればいいと思います(^^)
登園拒否に疲れた時の気持ちの切り替え方|まとめ
仕事や家のこと、下の子のお世話など、やること盛りだくさんのパパママ。
子どもの登園拒否にはものすごく疲れるし、先が見えず不安になってしまいますよね。
でも、いつか落ち着くと信じて、
今はご自身の頑張りを労いながら、
小さな我が子を見守り、ちょっとだけ寄り添ったりして、
登園拒否の嵐が過ぎ去るまでを乗り切ってみてはいかがでしょうか。
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