子供が小学校の宿題をなかなかやらなくて困る。
「早くやっちゃいなさい!」と毎日怒っている。
といったことはありませんか?
我が家の長女は今小学2年生ですが、通っている地元の公立小学校でも、周りの小学校でも、1年生の頃から毎日宿題が出ています。
毎回5分で終わるような内容ではないので、長女は毎日それなりに頑張って取り組んでいるんですが、
宿題をなかなかやらなくて、というかできなくて、毎日荒れた時期がありました。
こちらでは、
子供が小学校の宿題をなかなかやらない時の親の対応策
について、アドラー心理学式のメソッドを交えてご紹介したいと思います。
目次
小学校の宿題をなかなかやらない時の親の対応策
子供が小学校の宿題をなかなかやらない時、親としては
- 宿題が終わらず、寝る前や明朝に焦って荒れるのではないか
- 宿題をやらずに行くのではないか
などと心配になってしまいませんか?
それで、つい
「宿題早くやっちゃいなさい!」
「宿題いつやるの!?」
なんて怒ったり、子供とケンカになったり…。
子供が小学校の宿題をやらない問題の困るところは、状況がなかなか変わらず、毎日怒ることになるところではないでしょうか。
できれば、親が怒らなくても済む状況になると、随分楽になりますよね。
子供が小学校の宿題をやらない時、親はどうしたらいいか、さっそくご紹介していきたいと思います。
宿題について親は口を出さない
まず考えてほしいのは、親の声掛けが、勉強を楽しくないものにしているかもしれないということ。
我が家の長女の小学校では、プリント学習のほか、「音読」や「計算カード」が宿題に出されていたんですが、親が聞いて評価やサインをしたり、計算にかかる時間をはかったりするルールだったんです。
だから、親のほうも少なからず集中力と心構えが必要で、真面目に付き合おうと思うあまり、ついいろんなことを口出してしまっていました。
長女の視点で聞いてみると、例えばこんな感じ。
- これからやろうとしていたのに、お母さんが「いつやるの?」なんて声をかけてくる。
- 計算カードの書き方が「お母さんが先生から聞いている方法と違うんだけど」と茶々を入れられる。
- せっかく音読や計算カードをやろうとしてるのに、「今は忙しいからもう少し後でもいい?」なんて出鼻をくじかれる。
- 「この時間ならお母さんも余裕があるんだけど」なんて提案してくれるけど、その時間になったら、なんだかやりたいタイミングではなかった。今やってる別のことを、中断しろってこと?
- 寝る前にやろうとしたけど、「次女ちゃんが眠いみたいだから、先に上に上がっててもいいかなあ?」「もう疲れたから聞けない」とか言われて、結局できないじゃん…。
こんな声かけ、わたしだけかしら?(;^_^
勇気づけを学んだつもりでも、昨年の夏休み前後、長女から見たらこんな状況でした。
そりゃあ、やりたいとは思えないですよねえ?^^;
「お母さん、もう宿題に関して何も言わない方が、○○ちゃん、やりやすいんじゃないかと思うの」と話して、本当に何も言わないでいる。
宿題について、親は心配でもあれこれ口を出さないでみる。
宿題をするタイミングは子供に任せる
宿題をやるタイミングについて。
周りに聞くと、どうやら長女と同じように小学校の宿題をなかなかやらない子は少なくなかったようです。
小学校、長女は毎日楽しそうに行っていますが、まだまだ走り回って遊びたい時期。
毎日毎日、長時間机を前にみんなとお勉強をするのって、それだけで大変なんでしょうね。
考えたら、わたしが今またあれをやれって言われたら、できるか自信ない(;^_^
だから、帰ってきたら解放感いっぱいで、ストレス発散に、「やらなきゃいけない」宿題じゃなくて、「やりたい」好きなことして遊びたい。
わたしも外出から疲れて帰ってきたとき、子どもたちにあれこれやってと言われても、まずちょっと休憩させて欲しいと思っちゃう。
ごはんの支度や家の片づけも、やらなきゃいけないことって分かってます。
ギリギリやらなければいけない期限が来るまでに、やるつもりです。
でも、そんな時に、「まだやらないの?」「いつやるの?」なんて夫や子供に言われたら、カチンとくるし、ますますやる気がなくなります。
だから、いつやるのかは、子どもに任せることにしました。
よく、「学習習慣をつけるには、毎日同じ時間に勉強時間を設定するといい」なんて聞きましたが、それもやめました。
実際、「お母さんが声をかけると、宿題やる気、なくなっちゃうよね。宿題をいつやるか、自分で決めるのはどうかな?」とお話をしました。
そして、「明日やろ~」と、宿題をやらないで寝室に向かっても、素知らぬ顔で、何も言いません。
宿題をやるタイミングを長女に任せるようになってから、長女は自分で目覚まし時計をかけて朝6時に起きてやったり、前日に最低でも半分はやるようにしたり、長女なりに試行錯誤しながら取り組んでいます。
朝寝坊して大パニックの中やることになったことも何度もありますが、わたしは「朝に回すと、お寝坊するってこともあるんだねえ」とか、前日に済ませられたときに、「早く終わってると、なんだか気が楽だねえ」なんて声をかけるだけ。
例えできずに行くことになっても、長女が自分で選んだ方法です。
自分で選んだ方法の結末をちゃんと体験して、本当にそれがイヤだと本人が実感しないと、しかも何度か繰り返さないと、別の方法を取ろうなんて、思えないのではないでしょうか?
宿題をやるタイミングを子供に任せてみる。
子供がいつやろうが、やらずに行こうが、親は何も言わないでみる。
宿題のやり方も子供に任せる
宿題に関して、何を優先するかにもよりますが、もし「小学校の宿題に関して、自分でできるようになってほしい」のであれば、捨てられるこだわりや、工夫できることも、結構ありませんか?
例えば、宿題のやり方。
以前は、わたしは「先生が指導するやり方を忠実に実行しなければならない」と思っていたので、やり方が違ったりすると「それでいいの?」と口を出していました。
でも、本人が宿題のやる気を失う前に、自分のタイミングでできるように、 我が家ではこんな風に考えることにしました。
-
計算カードや音読のプリントの書き方が違っていても、気にしない。むしろ見ない。本人、やってはいるんだから、書き方なんてどうでもいい。
-
計算カードは、自分ひとりでできるように、タイマーの使い方を教える。
-
音読は、仕方ない。長女が読みだしたらそれだけは聞く。
-
宿題は、毎日欠かさずやってなくても、気にしない。やってる日があるだけで充分。
どうでしょう?
なんだか投げやりに見えるものもあるかもしれませんが、わたしがこれだけこだわりを捨ててみたら、長女は途中でグズグズすることもなく、割とスムーズに最後まで取り組めるようになったんですよね。
宿題のやり方にも口出ししないでみる。
自分のタイミングでできるように、やり方を工夫してみる。
我が家の長女が宿題をやらなかった時の話
ここでちょっと、我が家の長女が小学校の宿題をやらなかった時の話をさせて頂きますね。
長女の通う公立小学校は、1年生の4月から徐々に宿題が出始めました。
少しずつ増えて、1年生の夏休みに入る頃には、毎日、
・A4両面1枚のプリント(ひらがなやカタカナの書き取りと、算数の問題とが一面ずつ)
・音読(教科書や本など、短い詩でもなんでもいいので、好きな文を1日1回以上音読する。それを親が聞いて、声の大きさなどについて◎〇△の評価とサインをもらう)
・計算カード(昔ながらの単語カードのような1枚ずつめくるカードで、足し算や引き算。かかった時間を測ってもらってプリントに記入する。)
の3つが宿題として出されるようになりました。
宿題が増えて、やる気はダウン…
長女も、最初プリントだけだった頃は、放課後よく遊ぶママ友たちと口裏を合わせておいて、「〇〇ちゃんは宿題とお仕度が終わってから行くって言ってたよ」と伝えると、いそいそとやってくれました。
でも、そのうち音読、計算カードと増えてくると、プリントだけやって、音読と計算カードはやらずに出かけていくんですね。
で、帰ってきてから、なかなかやろうとしない。
「音読と計算カードは?」
「いつやるの?」
「今なら聞いてあげられるけど、どう?」
「いつやるのがいいかなあ?」
などなど、あの手この手で、やらせようとします。
やらなくても、少しでも気分よく楽しくやってもらおうと、勇気づけを意識して、やる時間を相談したり、ゲーム感覚で一緒にやってみたりしました。
でも、かえってグズグズになって寝る直前にやっとこさやったり、わたしが疲れてしまったり…。
夏休みが終わるとさらにひどくなって、 毎晩寝る前に、荒れに荒れた上に、それでもできなかったり。
わたしが宿題への関わり方を変えると…
それが、上でご紹介したように、わたしが関わり方を変えたら、徐々に落ち着いて、じきに自分でやって行くようになりました。
わたしのほうは、長女の宿題に関して、ほとんどノータッチ。
寝る時間になって宿題もお仕度も何もやっていなくても、わたしからは何も言いません。
本人は朝早起きしてやろうということのようですが、目覚ましが狂っていて鳴らなかったり、わたしと一緒に寝坊することもあります。
そして本人は、「間に合わない~!」とパニックになります。
ちなみにそんなとき、「そんな、パニックになってる時間があったらやっちゃえば間に合うのに」と言いますが、火に油ね(;^_^
でも、パニックになりながらも最低限プリントだけは仕上げて行くし、お仕度も自分でするし、時間がある限り計算カードや音読もやっていこうとするのが偉いです。
「こんな時でもちゃんとやっていこうとするの、すごいねえ。尊敬するよ」って。
皮肉に聞こえないといいなあと思いながら(笑)
あれから1年。
その間、朝6時の早起きは定着。
親も起きない時間、ひとりで目覚ましをかけて起きています。
2年生になって宿題が増えてきてからは、朝終わらないという経験を何度かやって、今では前日にせめて半分は終わらせるようにしているみたい。
長女が教えてくれた「他人は変えられないけど自分は変えられる」
アドラー氏は、「他人を変えることはできない」と言っています。
わたしは昨年、それを心から実感しました。
他人を変えようとすると、ものすごいエネルギーがいる。
しかも、それだけのエネルギーを使っても、他人を変えることはできない。
ていうか、できなかった。
「自分は簡単に変えられる」
そう思って、自分の考え方、見方を変えたほうが、お互い幸せだなって思いました。
いろいろ困ったり泣いたりすることもあるだろうけど、この子は、その結果をちゃんと受け止められる。
そしてその結果の中から、この子は自分で自分のやり方を考えていける。
そう信頼して、腕の中に大事に囲っていたのを、離して斜め後ろから見守ってみる。
そうしてみたら、うん、大丈夫。
ちゃんと自分の足で立ってました。
わたしが、この子、一層成長したなと感じるようになったのは、この頃からじゃないかな。
小学校の宿題をなかなかやらない時の解決法|まとめ
わたしが学校の宿題と準備について思うことは、
- 学校の宿題やお支度のタイミングややり方は、親は心配でも口を出さず、本人に任せてみる。その方が、かえってすんなりやったりする。
- たとえ宿題をしなかったり忘れ物をしたりしても、その結果は本人が受け入れられる。でも大抵、大した問題にはならない。
ということ。
勉強は、これから何年もやっていくものです。
大人になっても、やるものだったりしますよね。
だから、「勉強は楽しくないもの」と思うより、「勉強は楽しいもの」と思ってほしい。
それを優先して、捨てられるこだわりは捨ててもいいのではないかと思っています。
毎日頭を悩ませていた「小学校の宿題をやらない問題」も、あなたが変わることで、問題ではなくなってしまうかもしれませんよ(^^)
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