この記事を今クリックして読もうとされているということは、お読み頂いているのは、我が子の「行きたくない!」という登園拒否を一度ならず経験したことがある方ではないでしょうか。
登園拒否がたまにあるならまだいいですが、続いてくると「いったいいつまで続くの?」「登園拒否が落ち着く日は来るの?」と不安になってきますよね。
とはいえ、二人とも、今ではすっかりいい思い出。めったに登園拒否することもなくなり、楽しそうに毎日通っています。
今回は、同じように我が子の登園拒否に悩む方に、
我が家の3姉妹の子育て経験や周りのママたちの話、アドラー式コミュニケーション術から、
- 登園拒否はいつ頃まで続くケースが多いのか
- 子どもの視点から見た登園拒否の原因と対応
について、ご紹介したいと思います。
目次
登園拒否はいつまで続くの?
親としては、登園拒否する我が子を前に、「まだ小さいし、仕方ないか」と思える部分もあるでしょうか。
でもやっぱり、幼稚園も保育園も、できれば笑顔で楽しんでもらいたい。
そして、「早く行きたい!」と朝から疲れることなく行って欲しいと思うのが親心^^;
せめて、いつまで続くのか、いつか落ち着くのかどうかがわかれば、気持ちは随分楽になりますよね。
年少さんの登園拒否事情
年齢によって、登園拒否の事情も少し違うようです。
まずは、年少さんの登園拒否事情について、ご紹介したいと思います。
年少の登園拒否事情:我が家の場合
我が家の長女さんと次女さんは、年少の頃はふたりとも毎週のように休んでいました。
次女さんの場合は、年少の5月末頃から。
毎朝、
「おかあさんとずっといっしょにいたい~(TOT)」
と、玄関でも、幼稚園で先生とあいさつするときもべそべそ。
夏休みは幼稚園に行きませんでしたが、夏休み明けたらまたべそべそ(-_-;
特に9月は、「行きたい」とご機嫌で行くより「行きたくない」と朝グズグズすることのほうが圧倒的に多かったです。
年少の登園拒否事情: 周りのママたちの話
ほかの子たちも、入園直後~夏休み前や、連休・長期休み後は門の前で泣く子が続出(笑)
その時期だけでなく、「最初は大丈夫だったのに夏休み後に急に行けなくなった」という年少さんの話も結構聞きました。
1年を通して、朝、先生は誰かしら泣きべその年少さんを抱っこしたり手をつないだりしながら、登園してくる子どもたちを迎えに来ていました。
年少のうちの1年間は、時期に限らず、登園拒否が起こりやすいのかもしれません。
我が家の長女次女も、1年を通して「園はできれば行きたくない場所」。
毎週のように休んでいました。
年中・年長さんの登園拒否事情
年齢的に親から離れるにはまだまだ小さな年少さんに比べて、年中・年長の登園拒否事情は、少し違うようです。
年中・年長の登園拒否事情: 我が家の場合
年少の頃は毎週のように休んでいた長女次女。
それが、年中になると月1回、長女は年長になると年に2回くらいしか休まなくなりました。(本当の体調不良で休むことは何度かありましたが…)
どうも、自分が先輩さんになって、年下の子のお見本やお世話をする機会が増えたことで、気持ちに余裕ができたようです。
「お友達ができれば楽しんで行くようになるだろう」と考える方もいらっしゃるでしょうか。
長女も次女も、もともと年少の頃から何人かよく聞く名前はあって、「一緒に遊んだ」と報告してくれました。
でも、年少さん頃までは、発達段階的に、友達と遊ぶと言っても、近くにはいても、それぞれ別々に遊ぶ傾向にあるそうです。
それが、年が上がるにつれて、本当に「一緒に遊ぶ」ようになるんだとか。
確かに、年が上がるにつれて、お友達と遊ぶことが楽しくなっていって、幼稚園・保育園に行くのが楽しみになっていくのかもしれませんね。
あれだけ「行きたくない」と行かされてる感満載だった二人が、年中になると「幼稚園に行きたい!」と目を輝かせるようになったのです。
それこそ、我が家では、年中・年長で「休みたい」と言ってきたら、息抜きが必要な時なのかもしれないと思って、休ませられる時はリフレッシュ休暇を前向きに考えたりしました。
反対に、どうしても休ませられない時は、正直に「今日はご用事があるから、行ってほしい。明日は休んでもいいよ」とお願いすると、不満げながらも聞いてくれるようにもなってきましたね。
年中・年長の登園拒否事情: まわりのママたちの話
お子さんによっても違うでしょうが、周りを見ていると、年少の頃はグズグズ門の前で泣いていた子も、だいたい年中になると落ち着いてきて、グズグズ泣く姿もあまり見かけなくなります。
ただ、全く見かけなくなるわけではなくて、
- うちは年中から始まった
- 3年間、ほぼ毎朝行きたくなさそうだった
という子もいるようです。
年中・年長での登園拒否は、進級後の環境の変化や、運動会など大きな行事前の疲れなども多い様子。
ほかに、お友達との関係に悩んで登園拒否が始まることもあるのが年中・年長の特徴のひとつでもあるようです。
朝は嫌々ながらも園には行くとか、行けば楽しそうにしているといった場合なら様子を見ていいかもしれませんが、
園に本気で行けない登園拒否があまりに長引くようだったら、親だけが抱え込まず、園や専門の相談機関などにも相談しながらサポートしてあげるといいかもしれません。
いったいいつまで?度重なる登園拒否の原因
登園拒否の原因として、よく言われているのは以下のようなことがあります。
- 新しい環境に慣れない(担任の先生が変わった、入園・進級など)
- 苦手な作業がある(保育内容、給食、静かに座って先生の話を聞くことなど)
- 幼稚園で嫌なことがあった(先生が恐い、お友達とのトラブル・うまく遊べないなど)
- 家庭環境の変化(きょうだいが生まれた、親や家族の病気や入院など)
- 実は体調が悪い
登園拒否の原因について、もう少し詳しく見ていきながら、それぞれの対応についても考えていきたいと思います。
体調が悪い・疲れている
まず、登園拒否が続くと、最初に考えたいことが、これ。
- 実は体調が悪い
登園拒否が続くとね、もう「休みたい」のすべてが精神的なものに思えてくるから不思議です。
でも、その裏に、本当に体調が悪かったり疲れていたり、生活リズムが崩れていたりということがあります。
運動会やお遊戯会、マラソン大会など、園の大きなイベントの前は、先生も少しピリピリしているのでしょうか。
緊張が伝わるのか、周りの子どもたちも、少し怒りっぽかったり、グズグズしやすかったりする子が増えます。
頑張っている分、疲れているんでしょうね。
我が家も、そういった大きな行事の前は、意識して子どもを見るようにしています。
疲れてそうだったら、息抜きもいいか、ってね。
それから、睡眠時間が短かったり、食生活が乱れたりしていても、子どもは正直。
調子が微妙になるんでしょうね。
早寝早起きや、食事の時間を整えたりすることで、元気に通うようになったという話も聞きますから、気になる方は見直してみてもいいかもしれません。
家庭環境の変化
- きょうだいが生まれた
- 親や家族の病気や入院
など、家庭環境の変化に覚えのある方は、お子さんは今大きな混乱の渦の中にいると考えてもいいと思います。
我が家も、次女さんの入園2ヶ月前に三女が生まれて、しばらくは長女次女ともに荒れに荒れました^^;
だから、そういうときは、子どもも「頑張る」のが難しいのかもしれません。
家庭環境に変化があるときは、ママもとっても大変な時ですよね。
いっぱいいっぱいなあなたに、もっといっぱい愛情をあげてなんてとても言えません。
せめて、時々でも、
「ママも○○ちゃんも、いっぱいいっぱいだー!」
「でも大好きなのー!」
と抱っこして一緒に泣いてみてはいかがでしょうか?^^
新しい環境に慣れない
- 担任の先生が変わった
- 入園・進級
- クラスが変わってメンバーが変わった
など、環境が変わった時にも、登園拒否が起きやすかったりします。
「入園ならわかるけど、同じ園なのに進級することでも登園拒否って起きるの?」と不思議に思っていた時もありましたが、周りを見ていると、小学生でもそうなんですね。
長女は、2年生に進級する頃、その前の2月頃からソワソワし始めて、5月頃まで表情が硬くて不安そうにしていることがよくありました。
周りのママたちからも同じような話をよく聞きますから、よくあることのようです。
考えてみたら、少々慣れた大人でも、進学や転職、引っ越しなどの環境の変化は、ものすごく緊張するし、慣れるまで時間がかかりますよね。
それが、特に初めて入園する子どもは、それまでママとずーっと一緒だったのが、急に何時間も離れて過ごすようになるんです。ものすごい変化ですよね。
いきなり大海原に放り出されたような感覚でしょうか。
でも、幼稚園の先生も、保育士さんも、子どもを相手にするプロです。
どんな子でも、子どもの成長を信じて、状況に合わせて上手に接してくれます。
入園後、次女の登園拒否が激しかった最初の頃、このときも、モヤモヤする私と違って、先生は
「大丈夫大丈夫♪」
「エンエンな次女ちゃんでも大丈夫よ♪」
と言い続けてくれました。
園の近くまでは来れたものの、そこから進めないでいる次女を見つけると、門から出てきて迎えに来てくれたり、
朝、門まで迎えに行けなかった日は、
「朝迎えに行けなくてごめんね。明日は必ず迎えに行くからね」
と言ってくれた先生。
そうしているうちに、1~2週間かかったけど、次女がある日ふと
「幼稚園に行きたい」
と言うようになったんです。
このとき、子どもを信じることって、こんなに勇気をあげられるんだなと思ったものでした。
先生ってすごい♪
そして、子どももすごいです。
環境にはいつか必ず慣れます。
先生とお子さんを信じて、少し時間が経つのに任せてみてはいかがでしょうか。
苦手な作業・行動がある
- 保育内容
- 給食
- 静かに座って先生の話を聞くこと
など、お子さんにとって苦手な作業がプレッシャーになっている可能性もあります。
ただ、これについては、たかが生まれて数年のひよこさん。できないことがほとんどですよね。
でも、それをコンプレックスに感じるお子さんもいらっしゃるようです。
何かプレッシャーになっている作業があるようだったら、上と同じように、園の先生に相談して配慮してもらうのがおすすめです。
でも、子どもはすごいです。
ものすごい勢いで、いろんなことを吸収して、できなかったこともどんどんできるようになっていきます。
その時はとても心配になりますが、そうこうしているうちに、いつの間にか克服したりしてるんですよね^^;
「できたよ!」
と子どもが言ってくることがあったら、
「すごいね!よかったね!○○ちゃん、とっても嬉しそう♪」
と思いっきり注目して、お子さんの嬉しそうな顔を見てあげてくださいね♪
先生やお友達と馴染めない
- 先生が恐い
- お友達とトラブルがあった
- お友達とうまく遊べない
こういったことが登園拒否のきっかけになっていることもあります。
実は次女も入園直後、「先生に怒られる」とビクビクしていました。
ただ、担任の先生は、長女の時に担任としてお世話になった方で、理不尽なことで怒る方ではないのをよく知っていました。
よく話を聞いてみると、どうやら、他の子が困った行動をして怒ったのを、自分のことのように感じてしまって、「自分も怒られるんじゃないか」と怖かったようです。
このこと自体は、発達的にも子どもにはよくあることで、配慮したほうがいいことのひとつではあるようですね。
ただこれ、言ってしまえばただの思い込み。
ですから、先生とも話しながら、
「今日も先生は次女ちゃんのこと怒ってなかったよ」
「次女ちゃんは、先生の言うことをきちんと聞いて、お友達に嫌なこともしないから、怒られないよ」
といったことを繰り返しお話して、その思い込みを少しずつ外してもらうようにしました。
ほかにも、
「○○ちゃんに遊ばないって言われた」
「△△くんにいじわるされた」
といったことを言ってくることがあります。
もちろん、先生にも「子どもがこんなことを言っている」と相談することが大事だと思います。
事実だったら先生に対処や協力をお願いすればいいですね。
ですが、特にこれといって事実が見つからない時は、子どもの勘違いであることも多い気がします。
勘違いなら、「勘違いかもしれないよ」と、少しずつ思い込みを外してあげるといいかもしれません。
子どもなりの理由
え?それなの?というような、子どもなりの理由が登園拒否の理由になっていることもあります。
例えば、
体操服登園の日に、制服を着ていきたい(逆もしかり)
次女が言い出した時、「ええーっ!?」ってびっくりしたんですが(笑)
男女に関わらず、意外とある理由なようです。
こんな風に、親には意外と思えるような、子どもなりの理由が隠れていることがあります。
登園拒否の理由、先入観をすべて捨てて、聞いてみると、意外な答えが返ってくることもあるかもしれません。
先生は慣れてますから、相談すれば割と何でも協力してくれます。
登園拒否する子どもへの対応ポイント
登園拒否が続くお子さんの、お子さんなりの原因をここまで見てきました。
その中で、登園拒否への対応も少しお話してきましたが、アドラー式コミュニケーション術から考えると、登園拒否に対応する時のポイントがいくつかあるので、お話したいと思います。
どんなときも基本は「共感」
子どもの登園拒否の原因が何であれ、まずは子どもの話を聞いて、「そう、あなたはこう思って、つらい気持ちだったのね。それはつらかったね」と共感してあげるのが大事です。
「そんなことないんじゃない?」「大丈夫よ」と返しても、子どもからするとその嫌な気持ちが何も消化されず、くすぶっていつまでもスッキリしません。
なので、グズグズもいつまでも続きます^^;
わたしたちも、子育てや仕事で大変なことがあって、パートナーに話した時、「え~?そんなことないんじゃない?大丈夫だよ」って言われたら、どうでしょうか?
それよりは、「そうか、大変だったんだね。頑張ってくれてありがとう」と言われたくないですか?
だから、わたしたちも、子どもに共感した上で、「もしかしたら、こういうことかもしれないけど、どうかな?」「○○ちゃんなら、大丈夫になるんじゃないかな」などと伝えてあげるのがいいのではないでしょうか。
同様に、
「(保育園・幼稚園に)行きたくない」という気持ちも、「え~!?行ってよ~」と言う前に、まずはただ一言、「そうか、行きたくないか」と返してみてください。
しっかり向き合って、目を見て。
そして、一呼吸、子どもが受け止める沈黙の時間を作って、お子さんの様子を見てあげてください。
話をするのは、その後。
そもそも、行きたくない理由がはっきりとないことも多い気がします。
でも、理由がなくても、共感してやることはできるんです。
そうすると、どうでしょう?お子さんの反応が変わったりしませんか?
最終的に行くかどうかは子どもが決める
このように、子供の側にも、登園したくないいろんな理由があります。
だからこそ、親としては、
・無理にでも行かせたほうがいいのか、それとも休ませたほうがいいのか
・休ませたら、クセになって、ますます行かなくなったりしないか
・無理に行かせたら、子どもの心に傷を残さないか
など、いろんな不安がありますよね。
わたしも、登園拒否が減った今でも、毎回悩むところです。
ただ、わたしからのおすすめとしては、
基本的に、本人に決めてもらうこと。
小さな子どもと言っても、自分の心と自分の脳みそを持った、一人の立派な人間様です。
長い人生で、いろんな場面で、選んで、実際に歩いていくのは子ども自身。
行くか行かないか決めるのも、子ども自身です。
丸投げは子どもも困るでしょうが、最終的にどうしたいかは、子どもに決めてもらった形にするのがいいのではないかと思っています。
とはいえ、小さい子ほど、自分のこと、よくわかりませんよね。
わたしが判断基準のひとつとしているのは、
「行けば楽しい。でも行くまでがイヤ」なのか、
「今日はほんとに行きたくない」なのか
ということ。
ある程度わたしが推測してご提案するんですが、2択なら、本人がきちんと答えてくれることもあります。
とはいえ、わたしもまだまだ肝っ玉母ちゃんには程遠い、修行中の身。
なので実際は…
「今日はどうする?休む!?」
「いや、でも行ったら楽しいのはわかってる、とも言ってるよ!?」
「今日はどっちにしたらいいんだ!?」
と毎朝、この葛藤だったんですけどね…。
かく言う我が家も、長女次女とも登園拒否のひどい時期があり、いったいいつまで続くのかとても不安でした。
でも、こうやって悩みながらも、本人の希望も聞いてやると、
「ママ(パパ)は、わたしの(ぼくの)気持ちをちゃんと聞いてくれてる」
と思ってくれるようです。
親の側も「休んでもなんとかできなくはない日」と、「どうしても行ってほしい日」がありますよね?
子どもに決めてもらうスタンスで関わっているうちに、少しずつですが、そういったこちらの事情も聞いて、交渉に乗ってくれるようになっていきました。
その子なりの切り替え方法を見つける
ネガティブな気持ちでいる子どもの気持ちを落ち着かせるには、気分を切り替えさせるのも有効です。
- 写真を撮られるのが好きな子→玄関前や、園の門の前でポーズをさせて写真をパシャリ
- 大好きなキャラクターやぬいぐるみに「一緒に行こうよ!」としゃべらせて、かばんにつける
など、お子さんの性格や好きなことから、気持ちの切り替え方法を考えてみるのはどうでしょうか。
上の写真、小さいけどわかりますか?(笑)
登園拒否はいつまで続くのかとその対応:まとめ
仕事や家のこと、下の子のお世話など、やること盛りだくさんのパパママ。
子どもの登園拒否には、いったいいつまで続くのかと、先が見えず不安になってしまいますよね。
でも、いつか落ち着くと信じて、
今はご自身の頑張りを労いながら、
小さな我が子を見守り、ちょっとだけ寄り添ったりして、
嵐が過ぎ去るまでを乗り切ってみてはいかがでしょうか。
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