周りのママたちから、子供が年長になると「小学校入学前にひらがなが読めないとマズいのかな」と心配する声がよく聞かれます。
私もそんな声を聞いて焦った時期もありました。
でも、長女の小学校1年生の1年間を振り返ってみると、入学前にひらがなが読めなくても、みんな意外となんとかなっているな、というのが私の印象。今焦らなくても大丈夫なんじゃないかと思います。
今回は、年長児のいらっしゃるママに向けて、
- ひらがなは年長で読めなくても大丈夫なのか
- ひらがなに楽しく興味を持たせる練習法や関わり方
について、小学生と新年長児のいるママとして、経験も交えてご紹介したいと思います。
目次
年長でひらがなが読めないと入学後に困る?
結論から言うと、冒頭でお話した通り、個人的には年長でひらがなが読めない状態で入学しても、大丈夫じゃないかと思っています。
その理由を3つ、ご紹介しますね。
入学前にひらがなが読めなくても大丈夫だったというママの声
わたしの一番の根拠は、「入学前にひらがなが読めなくても大丈夫だった」というママたちの声です。
各家庭で考え方が違うと思うのだけど、読み書き自体はやってなくてもなんとかなるよ、ほんと。因みにうちの子は入学前、恐らく「こ」しか認識できていませんでした。でも今では漢字も書けるようになったし、絶対できるようになります。(小2ママ)
周りに言うとすごくびっくりされるけど、私小学校入るまで字が書けなかったし、ひらがなもちょっとしか読めなかったし、時計の見方も分かんなかったよ
— みけこ (@28mike_ko11) February 27, 2020
小学校に上がって、授業参観などで子供たちの書いたものを1年見てきましたが、入学当初は何と書いてあるか全然わからない字が多かったし、字の入っていない子もいました。
でも、学年末にもなると、読めない字ってなくなってるんです。
子供は興味スイッチが入ると早い
もうひとつ、大きな根拠がこれ!
子供って、興味がないときはどんなに教えても吸収してくれませんが、自分で興味を持ち出すと、乾いたスポンジのようにみるみる覚えていくんです!
息子、先月あたりからひらがなの読みを急速に吸収し始めて、一部の字しか読めなかった状態から、大半のひらがなが読める状態に。まだわからなくなる字もあるし、すらすらとまではいかないけど、本人が積極的に読みたがるようになったので、この調子ならあっという間だろうな。書く方はまだやる気なし。
— ch*e (@chxe_) January 22, 2020
うちの子は長女次男は年中からひらがなは読めたけど、長男は小学校上がるまで読めんかったな
4歳末っ子も読めてない〜
カタカナ漢字はほぼ読めないって考えた方が無難かもー?この年代って興味ある子は凄い吸収するけど、興味ないとダメかもw
園としては、年長さんからひらがなの練習するよ
— あり🕶 (@1Arikishi) August 19, 2019
我が家の長女と次女は、幼稚園の女子たちの間でお手紙交換が流行っていて、年中の後半頃から一部の字が読めたり書けたりし始めました。
でも、その頃に全く読むことも書くこともできなかったお友達が、年中の夏頃に会ったら全ての字を書けるようになっていて、一気に追い抜かれた、なんてことがたくさんあったんです。
吸収スピードも子供によって違っていて、そんな風に短期で覚える子もいますし、のんびり覚える子もいます。
親子だと限界がありますよね^^;
でも、先程も言ったように、入学直前にやる気スイッチが入って一気に読み書きを覚える子も多いですし、小学校に上がるととにかく字を読む機会が増えます。子供も自然と「やる気スイッチ」が入るんじゃないでしょうか。
「書ける」子も入学前は半分もいない
年長になって、周りが子供のひらがなの読み書きについて話題に上がってくるようになると、なんだか我が子だけが遅れているような気がして焦ったりしませんか?
でも、入学直前でも、ひらがなの読み書きがしっかりできる子って、思っているより少ないかも知れませんよ。
ベネッセが実施したアンケートでも、ひらがなを全部正しく書ける年長児の割合は10月では28.7%、1月には40%になります(※1)。年長の秋頃からひらがなを正しく書けるお子さまが増え、年明けには4割のお子さまがひらがなをマスターしていることがわかります。
(※1)〈こどもちゃれんじ じゃんぷ〉会員アンケートより2007年10月~2月実施 会員保護者247~250名回答
引用元:ベネッセ教育情報サイト
少し古いデータではありますが、通信教材で勉強している子でも、ひらがなが入学前に全部正しく書ける子は半分もいないんです。
ひらがなが読める子はもう少しいるのかもしれませんが、人って、気になっている情報だけが耳に入るように出来ているんですよね。
子供が年長でひらがなが読めない時のママの関わり方
とは言え、小学校という新しい環境の中、「勉強苦手。学校行きたくない」と思うよりは、「勉強って楽しい!学校楽しい!」と思ってもらいたいのが親心。
入学前に少しでもひらがなの読み書きができるようになって欲しいというママに、「年長でひらがなが読めない時のママの関わり方」について、我が家の経験も交えてお話したいと思います。
子供の興味のスイッチが入るのを待って大丈夫
一番大事なのは、ママが余裕でいることではないでしょうか。
あなたが子供の頃も、親に難しい顔で「勉強しなさい!」と言われた時、勉強したいと思いましたか?
先にお話したように、子供は学校に通い始めれば自分でひらがなの読み書きができるようになります。
ひらがなに興味を持たせたいならとにかく楽しく!
子供は興味を持ち出すと吸収が早いというお話をしましたが、我が家の娘達も、やっぱり楽しいことでひらがなを覚えたなと思います。
◯子供たちが何も言わなくても集中していたもの
- シールを貼るドリルやゲーム、ひらがなのパズルなど
◯親子で楽しめたこと
- 親子でできるカルタや、お風呂に貼れるひらがな表でゲーム
- 散歩中に「ひらがな見っけ!」と見つけっこする
娘たちがハマったひらがな練習法は後ほどご紹介しますが、とにかく楽しいことは何も言わなくても集中してずっとやっていました。
親子でひらがなで遊んでいると、子供たちにインプットされたひらがなが段々増えていくのがわかって、こちらも楽しかったです。
子供が覚えやすいひらがな
子供たちは幼稚園で、自分の名前やお友達の名前から覚えていっていました。名札やお道具箱など、名前を見る機会が多いんでしょうね。
ひらがなを見つけたり教えたりするときは、お友達の名前とリンクさせてあげると興味が湧いたり覚えたりしやすいようでしたよ。
ひらがなに興味を持った場面にたくさん注目してやる
子供は、親に注目してもらうことや、褒めてもらうことが大好きです。
あなたも、「すてきね」「すごいね」と言われたことは、やる気がアップしたりしませんか?
- ひらがなを見つけた
- ひらがなを使った遊びをしている
- ひらがなを読もうとしている
- 何やら文字らしいものを書いている
など、お子さんがひらがなに興味を持っている場面をみかけたら、すかさず「すてきね!」「いいね!」など声をかけてあげてください。
年長でひらがなが読めない子へのおすすめ練習法
年長でひらがなが読めなくても大丈夫ですが、もし心配ならひらがなに楽しく興味を持たせる方法はたくさんあります。
中でも、我が家の娘達に目に見えて効果があったものをご紹介します。
お風呂に貼れるひらがな表
お風呂に水で貼れる耐水ポスターなんですが、お風呂ポスター系は子供たちが結構見ていて、頭に入りやすかったようです。
年中児の次女は、お風呂ポスターで「あひるの”あ”はどこ~こだ!」などクイズにするのがお気に入り。今2歳の三女も、最近はお風呂ポスターでネコや犬などの言葉やベビーサインを覚え始めています。
正直な所、最初はひらがなポスターをナメていましたが、ひらがなに興味を持つきっかけとしても覚え始めの頃の定着にも、お風呂ポスターは侮れません!
ひらがなカルタ
我が家は幼稚園でもらったカルタで遊びましたが、このカルタのように絵にもストーリーがあって、可愛らしい絵の方が子供たちも覚えやすいようです。
一緒に遊んでいるうちに、どんどん取るのが早くなって、いつの間にか絵だけでなく字も見て取るようになっていました。
カルタは家族で楽しめるのが嬉しかったのもあると思いますが、「早いもの勝ち」の競争要素があるので、自然と覚えようと頑張らせてくれたんじゃないでしょうか。
上でご紹介したカルタは、裏表で絵が違っていて、かわいい絵のストーリーもあるカルタなので、おすすめです!
ひらがなドリル
ひらがなドリルはいろいろ出ていますが、我が家の娘達はただひらがなをなぞるだけのドリルは面白くないようで全然進まず。
そんな中で、唯一自分から開いてグングン進んでいったのが七田式のひらがなドリル。迷路や◯×など、ゲーム感覚で覚えていけるのが楽しかったようです。
さすが七田式、「あ、これ昨日やったやつ」なんて言いながら、日に日にひらがなを覚えていっていました。
ひらがなが読めない子なら、上でご紹介した「もじをおぼえよう」がおすすめ。ひらがなの「書き」を覚えたいなら、4~5歳用の「もじをならおう」がおすすめです。
えんぴつは4Bがおすすめ!
ちなみに、字を書き慣れない子には、鉛筆は柔らかめのほうがおすすめです。
2Bを4Bに変えただけで、子供がひらがな練習に意欲的に変わったということも。
書き方の教室では、園児の間は6Bで書かせるのだそうです。
知育おもちゃ
写真は、こどもちゃれんじ(年少)で数年前まで教材になっていた「ひらがなマシーン」。
長女がひらがなに興味を持ち始めた頃に、中古で音声タッチペンなどいろいろ買い漁った中で、一番活用しているのが「ひらがなマシーン」でした。
- 本を開かなくてもすぐに押せるボタン式
- ひらがなを押すと音声が読んでくれて、ひらがなが読めなくても何の字かわかる
- 全部の字にイラスト(アンパンマンなら「あ」)が描いてあって、覚えやすい
手紙を書くときや、ドリルなどでわからない字があると、このひらがなマシーンを持ってきて、調べていました。
ただ、今こどもちゃれんじに入会しても、年少さんの教材です。
年長のお子さんに用意するなら、一番近いのは、このアンパンマンタブレットじゃないかな。
今は年中の次女と、見様見真似で2歳三女も使っています。音が出るのと、いろんなゲームができるのがやっぱり楽しいみたいですね。
長女も、「がぎぐげご」など濁点のひらがなや、「きゃきゅきょ」など拗音(ようおん)がなかなか覚えられなくて、小学校入学後も割と長いことひらがなマシーンを使っていました。
ゲームは2年生の今でも時々楽しんでいます。
結構長く使えますよ♪
幼児用通信教育
幼児用通信教育は、やっぱり子供が取り組みやすい工夫が満載です。
我が家は長女は年中の秋から、次女は年少から続けていますが、ひらがなのほか、入学準備に覚えておくといい学習が広く網羅されていて、着実に身についていくんですよね。
我が家が幼児用通信教育をいろいろ探して選んだ中から、2つご紹介しますね。
全家研 月刊幼児ポピー
我が家の子供たちが最初の頃からずっと続けているのは、こちらの月刊ポピーです。
後ほどご紹介するベネッセのこどもちゃれんじと迷ったんですが、こちらが残った理由は、
- 毎月980円ととってもリーズナブル
- よけいな付録がないので、おもちゃが増えずにすむ
という点。
始めてみたら、上の2つのメリットはもちろんのこと、
- シールいっぱい、ページ数たっぷり、迷路や間違い探しなどゲーム感覚で楽しいドリル(脳科学に基づいた教材)
- 理科や社会にもつながる特集雑誌
- 時々ひらがなカルタやすごろくといった紙のゲームが付いてくるなど、親子で触れ合う時間にも配慮されている。
など、お値段以上の内容に親子でハマってしまいました。
ひらがなの練習も、シールに書き込みにひらがなゲームにと、市販のひらがなドリルにはない、楽しく充実した内容。
毎月、届くと一週間以内にやりきってしまって、「次はまだ?」と怒っていたほど。
- 毎月教材が届くほうが続けやすいお子さん
- 市販のドリルにはない、とにかく楽しんでできるやりごたえのあるひらがなドリルが欲しい
- たまにはひらがなカルタなど、付録も楽しみたい
- おもちゃは必要以上に増やさずシンプルに暮らしたい
- 親子でお家で触れ合う時間を作りたい
- こどもちゃれんじのエデュトイはお下がりを譲ってもらう予定がある
などとお考えのママに、月刊幼児ポピーはとってもおすすめです!
ベネッセ こどもちゃれんじ
もうひとつ、おすすめなのは「こどもちゃれんじ」です。
こちらはエデュトイやDVDなど、教材が毎月充実しているのがポイントです。
こどもちゃれんじほっぷ(年少)のひらがな音声タッチペン
上でご紹介したひらがなマシーンは今は廃盤ですが、今はリニューアルした「ひらがなパソコン」が年少さんの後半に届くようになっていました!しかも、年少の最初には「音声タッチペン」も届きます!充実度がすごいレベルアップしてる!
以前の「ひらがな音声タッチペン」も使ってみたことがありますが、実は、子供たちはこちらの音声タッチペンも楽しんでよく遊んでいました。
こどもちゃれんじほっぷ(年少)では、このタッチペン用本が毎月届くんですが、ひらがなマシーンよりも、お話やゲームがたくさん入っているんです!
やり始めると1時間でもひとりで無心に遊んでいて、お出かけ先にも持っていくほどハマっていた時期もありました。
これで、さらにひらがなマシーン(今は「ひらがなパソコン」)も付いてくるって、すごい!
ひらがなパソコンも、ひらがなをゲームで楽しめるんですよ。
こどもちゃれんじすてっぷ(年中)の「ひらがななぞりんマシーン」
ひらがなの「書き」も、子供たちにはこどもちゃれんじすてっぷ(年中)の「ひらがななぞりんマシーン」が一番効果的だったような気がします。
ゲームに沿って運筆やひらがなをなぞり、なぞった文字を読んでクイズを解いていくというもの。ゲームのやり方はしまじろうの声が説明してくれるので、子供たちもひとりで黙々とできました。
そしてゲームを3回やると、ごほうびとして光と音の「ごほうびライト」が出てきます。子供たちはこれを毎回嬉しそうに「見て!きれいだよ!」と見せに来てくれます。
最初は直線や波線で、徐々にひらがなが出てくるという進め方も、よく考えられているなと思います。
こどもちゃれんじじゃんぷ(年長)のひらがなエデュトイ
こどもちゃれんじは、年長も「かきじゅんナビ」というエデュトイがつきます。歌と動画でひらがなを正しい書き順で覚えるのに効果的!
我が家はこちらはやりませんでしたが、今でも書き順を間違えて覚えているひらがながあるので、使っておけばよかったかなぁとちょっと後悔。
ドリルも難しすぎず、楽しんでできる内容です。
こどもちゃれんじのDVD
その他、こどもちゃれんじで届くDVDも大活躍!DVDでひらがなを順番に紹介してくれるんですが、DVDでひらがなを観ては、家や町でそのひらがなを「見つけた!」と喜んでいました。
お外でひらがなを見つけっこするゲームは、このこどもちゃれんじのDVDが教えてくれたゲームです。
とにかく、こどもちゃれんじは子供の「やりたい!」を引き出すのが本当に上手!こちらがあれこれ口を出さなくても、子供たちが自分から出してきて遊んでくれます。
そして、子供は英語でもなんでもゲームで覚えるのが一番早いですね。こどもちゃれんじのひらがな練習は、ゲーム感覚で楽しんで覚えさせてくれるので、覚えるのも早いです。
- 年少・年中からひらがなを練習させたい
- ひらがな音声タッチペンやなぞりんマシーンなど、ひらがなのエデュトイが欲しい
- ひらがなだけでなく、数など幅広い学習をさせたい
- 生活習慣も学ばせたい(生活習慣にもDVDと本がとってもおすすめ!)
という方には、こどもちゃれんじがとってもおすすめです!
*「音声タッチペンはてなくん」は〈ほっぷ〉4月号~7月号までに入会、「ひらがな なぞりん」は〈すてっぷ〉4月号から10月号までに入会するともらえます。
こどもちゃれんじも幼児ポピーも、お試し見本がなかなか充実した内容なので、気になる方は請求してみてくださいね。
発達的にひらがなが読めない「読字障害」
いろいろやってみても、どうしてもひらがなが読めないという場合は、「読字障害」という脳の発達障害が隠れている場合があります。
「読字障害」は、知的能力の低さや勉強不足が原因ではなく、脳機能の発達に問題があるとされています。
【読字障害の初期症状】
- 幼児期には文字に興味がないし、覚えようとしない
- 文字を一つ一つ拾って読む(逐次読み)
- 語あるいは文節の途中で区切ってしまう
- 読んでいるところを確認するように指で押さえながら読む
- 文字間や行間を狭くするとさらに読みにくくなる
- 初期には音読よりも黙読が苦手である
- 一度、音読して内容理解ができると二回目の読みは比較的スムーズになる
- 文末などは適当に自分で変えて読んでしまう
- 本を読んでいるとすぐに疲れる(易疲労性)
引用元:国立成育医療研究センター
小学校入学後もこういった症状があり、読み書きがなかなか上達しない場合は、一度かかりつけの小児科や療育センターに相談してみるといいですよ。
年長でひらがなが読めない子供への関わり方|まとめ
- 年長でひらがなが読めなくても、焦る必要はない。
- 子供にひらがなに興味を持ってもらうなら、親子で楽しむ工夫を
- 少しでも成長したところに注目して伝えてあげる
我が家の長女は、ひらがなドリルからひらがな練習が始まりましたが、最初のきっかけは「お家で親子で楽しめる何かを」と探したことでした。
やっぱり親子で楽しむ遊びのひとつにするのが、ひらがなに興味を持つ一番いいきっかけかなと思います。
そして、ひらがな教材をいろいろ買い漁ったきっかけは、「字が読めないとドリルができないのに、家事育児が忙しくてなかなか見てやれなくなってきたこと」。
なんだかんだ言って、ひらがなが読めるようになると私の負担は減ったんですよね。
本人も自分で自由に本が読めるようになって、楽しみが広がったようでした。
親子で楽しみながら、ひらがなを学んでいけるといいですね。